2018年から大きな盛り上がりを見せるe-Sports。
そんな中、はたしてe-Sportsで本当に生活できるのか?といった疑問もあがってくるようになりました。
そこで、私がプレーしているハースストーンというデジタルカードゲームを例に、プロ・収入の現状を解説することにしました!
ハースストーンのプロゲーマーになれる?
では、ハースストーンでプロになった方はいるのでしょうか?
実際の例を見ていきましょう。
日本人初のプロゲーマー、koronekoさん
ハースストーンで日本人初のプロゲーマーとなったのはkoronekoさんでした。
日本人初の『Hearthstone』プロゲーマーkoroneko選手に訊く―「始めたからには頂点に」
2015年4月に北米のチームに加入したのですが、当時弱冠18歳!
その後はチームを離れ、現在はプロチーム創設を目標に動いているようです。
2019年現在のプロゲーマー、Tredsredさん
現在は、Tredsredさんが4Gamerと契約を結び、プロゲーマーとして活動しています。
日本を代表する実力を持ったプレイヤーの一人であり、メディアにも登場しています。
「ハースストーン」のプロプレイヤーTredsred選手に密着したドキュメンタリー番組が,2018年10月6日20:30よりTOKYO MXにて放送
プロ級の実力! 最強クラスのアマチュアチーム
これだけだと、一見少なそうに見えます。
ですが、いわゆる「プロ」が少ないだけで、強豪プレイヤー自体は日本国内にもたくさんいます。
例えば、ラスカル鑑定団というアマチュアチームが存在するのですが、とにかく強い方々の集まりなのです。
メンバーの主な大型大会の上位進出実績に絞っても、これだけあります。
加えて、団長のラスカルさんも、2019年2月に最高位のレジェンドランクで1位を獲得済みです!
間違いなく、日本最強クラスのアマチュアチームであると言えるでしょう!
結論:プロになるには実力以外も必要
ただ、逆に言うと、これだけのレベルの選手が集まっているチームでもアマチュアなのです。
強さだけでプロになるのは難しいという、厳しい現実を感じますね。
契約してくれるチームやスポンサーが現れるか、そしてそれ以前にどれだけ探せるか。
巡り合わせや粘り強さの面が大きいように思われます。
配信の収入はどれぐらい?
ゲームというと、気になるのがやはり配信とその収入。
ハースストーンの配信はどれぐらいの収入があるのでしょうか?
人気実力トップクラスの配信者、Tansokuさん
ハースストーン界隈でもっとも知名度があるチャンネルといえば、Tansokuさんの「TansokuCH」でしょう。
多彩なデッキとわかりやすい解説が好評で、人気の配信となっています。
そもそも、Tansokuさんは、2016年にはプロゲーマーとして活動していたほどの実力者です。
その実力は今も健在で、2019年には冬季選手権への出場を果たすなど、名実ともに日本を代表するプレイヤーです。
Tansokuさんの配信者としての収入は?
サイト「チューバータウン」によると、TansokuさんのYoutubeでの獲得金額は以下のようになっていました。
TansokuCH
獲得金額 103万4640円
平均年収 47万7526円出典:チューバータウン
平均年収は約47万円という数字でした。
もっとも、チューバータウンは動画再生数に一律の金額を掛けて収入を算出していると言われています。
そのため、広告単価などの条件次第では、実際はこの収入よりも多くもらっていることも考えられます。
とはいえ、数字を見る限り、配信だけで生活可能な額ではなさそうです。
結論:トップでも配信だけでは厳しい
加えて、Tansokuさんは日本トップクラスの配信者です。
おそらく、われわれがTansokuさんを目指しても、この金額にたどり着くことは非常に難しいでしょう…
このことから、配信の収益化はいばらの道であると言えますね。
実況者の状況は?
ハースストーンの大きな大会では、実況・解説が付きます。
解説はトッププレイヤーが兼任することが多いのですが、実況は戦況をわかりやすく伝えるスキルが要求され、難しい役どころであると言えます。
若手実況者の有望株、ふぁんだむさん
ハースストーンの実況者に、ふぁんだむさんという方がいらっしゃいます。
2019年冬季選手権では4日間にわたって実況を務めるなど、現在急速に実績を積んでいる有望株の一人です。
果たして、収益という点についてはどうなのでしょうか。
今日の面接で「youtuberとか配信者で収益を出して活動はしないんですか?」って言われたけど、出来てたらもうやってます?
— ふぁんだむ (@fandam0504) February 7, 2019
収益化には苦戦されているようでした。
ふぁんだむさんほどの実績があっても難しいとなると、新規参入組はより一層の工夫が必要になることでしょう。
元吉本芸人のゲームキャスター、シンイチロォさん
有名実況者に、シンイチロォさんという方がいらっしゃいます。
元吉本芸人という経歴を持ち、2019年冬季選手権でも3・4日目の実況を務めています。
ハースストーン以外にも、PUBGやオーバーウォッチといったFPSゲームの実況もなされています。
そのため、ゲームキャスターとして多くのイベントに参加しています。
収益についての話は見当たりませんでしたが、複数ジャンルの実況に参戦していることが、母数を増やすという意味でかなり重要になっていると考えられます。
結論:ハースストーン単体での収益化は厳しそう
以上から、ハースストーン単体だと機会が限られてきてしまい、収益化が難しくなるのではないかと考えられます。
実況を収益化するなら、自分を売り込む・母数を増やすなど、なんらかの工夫が必要になるのではないでしょうか。
ハースストーンプレイヤーの仕事は?
以上の状況から、ハースストーンで収益を得るのはなかなか難しいということがわかりました。
では、仕事はどうしているのでしょうか?
他に仕事をしている方がほとんど
そういった収益化の難しい状況もあり、ハースストーンとは別に仕事をしている方が大半です。
そのため、時には悲劇も起こります。
出場権を得るも辞退に
日本の強豪プレイヤーの一人wingさんが、WESGという大会の予選で上位に入り、プレイオフ進出の権利を得ました。
ですが、最終的にプレイオフ進出を辞退することになりました。
WESGプレイオフの権利回ってきましたが想像以上に長く日程的に厳しいため辞退させていただきました
ご迷惑おかけして申し訳ございません— wing (@wing_eria) 2019年1月30日
というのも、勝ち進んでいった場合、3月7日から最長で3月17日まで大会が長引く可能性があったのです。
「日程的に厳しい」というのはそのことを示していると思われます。
これだけの長い期間にわたって休暇をとるのは難しい方が多いでしょう。
平日予選・長期ツアーの存在
さらに、2019年に発表された新フォーマットでは、大型大会の予選の多くが平日に行われます。
加えて、その大型大会のツアーも数日間にわたって開催されます。
結論:最大の敵は時間
以上から、自由な時間が少ないと、そもそも参加する時点でハードルが高いのです。
時間的な余裕を作ることが、大会に参加するうえで重要になってくることでしょう。
(ただし、ツアー参加費は自費なので、時間があってもお金がない…ということも起こり得るのが難しいところです)
まとめ
収益化までの厳しい状況
以上から、ハースストーンの状況をプロゲーマー・収入の観点からまとめるとこうなります。
- プロになれる可能性は0ではないが、実力だけでなく巡り合わせも必要
- 配信・実況も、単独での収益化には険しい道のりが待っている
- 他に仕事をする必要があるが、日程的に大会への参加ができなくなることも
そういった状況を見て、私はブログ開設に踏み切ったのです。
状況打開策としてのブログ開設
ブログを育てることで、以下の効果があると考えています。
発信力の強化
日常的にブログで発信を行っていくことで、将来スポンサーとなり得るチームや企業さんに対して良い印象を与えられると考えます。
潜在顧客の獲得
ブログ読者を獲得することで、読者が将来的に配信の視聴者となるという点も視野に入れています。
日程の自由化
ブログを収益化することで、仕事に縛られず大会にフレキシブルに参加できるようになります。
プロ契約に縛られないキャリア形成
たとえプロとなっても、契約が終了する場合があります。
そうなっても、ブログ収益を確保することで、リスクを分散させることができます。
再現性のある方法が求められる
ですが、誰もが収益のあるブログを作成できるわけではありません。
「プロブロガー&プロゲーマー」として実績のあるCaptainJackさんの例を見てブログを始めましたが、他にはなかなか例のないことです。
より多くの人が、ゲームの収益化に適した環境を作れるようにする。
そういった方法を模索していくことこそが、私の務めなのではないかと考えております。
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