「巌窟王(がんくつおう)はeスポーツの夢を見るか?」
まるで検索されることを考えてもいないふざけたタイトル。
レイニーデイはGoogle巨人の肩に乗りたくないのか?と思われてしまうことだろう。
だが、巨人だって裏切る。先日アップデートがあったばかりじゃないか。
そんなことはどうでもいい。今、このタイミングだからこそ、訴えたいことがある。
近年にわかに盛り上がるeスポーツ界隈。
僕はその渦中に飛び込もうとした。けれど、何もできていないんだ。
別に邪魔が入ったわけじゃない、ただの自滅によってね。(麻雀の鬼、桜井章一が残した「負けの99%は自滅」という格言は本当だと思う)
「なんで何もできなかった?」
そう考えたとき、一つのワードが頭に浮かんだ。
「巌窟王だ…」
…何が何だかわからないと思うので、順を追って説明していきたい。
Contents
小学生のころに読んだ『巌窟王(がんくつおう)』というおはなし
フランスの作家アレクサンドル・デュマの作品に『巌窟王(がんくつおう、原題はモンテ・クリスト伯)』というものがある。
ご存知ない方もいると思うので、簡潔にあらすじを書いておく。
※結末のネタバレありのため注意されたい
『巌窟王』あらすじ
主人公エドモン・ダンテスは、20歳を前にして恋人メルセデスとの結婚を間近に控えていた。
しかし、彼を良く思わないものたちの罠にはまり、無実の罪で14年もの獄中生活を送ることになる。
脱獄に成功したとき、彼は30代半ばになっており、メルセデスも彼をはめた男の一人と真相を知らないまま結婚していた。
その後、彼はモンテ・クリスト伯という貴族を名乗り、彼をはめた男たちへの復讐を開始する。
復讐を果たすも心が満たされずに自殺を考えるが、少女エデに引き止められて思い直し、二人が新天地へ旅立つところで終了する。
最初に読んだ感想は「怖い話だな…」
『巌窟王』を初めて読んだのは小学校高学年のときだった。
当時の感想は、「なんか怖い話…」だった。
これだけだったなら、数あるお話の一つとして記憶の片隅に忘れ去られてゆくのだろう。
しかし、それからの僕の人生は、この話を片隅に置くことを許さなかった。
「ああ、巌窟王みたいだな」と思うようになる
そう、待っていたのは巌窟王のような人生だった。少なくとも、僕にとっては。
東大合格後、僕はみじめな思い込みから自滅し、長い暗黒時代に入ることになる。
長くなるため、詳細はプロフィールを参照されたい。
わずかに希望が見えてきたのは、30歳を過ぎて数年経ったころだろうか。
ちょうど、暗黒時代への突入~脱出の年齢が、巌窟王の投獄~脱獄の年齢と重なったのだ。
それで、「ああ、巌窟王みたいだな」と、それとなく思うようになった。
はっきり言って、僕より辛い人生を歩いた人はいくらでもいると思うし、それは承知している。
だが、言いようのない閉塞感とともに、少しずつ薄い暗闇の中で腐っていくような感覚が、僕に「洞窟」を思わせたのだ。初めて逆境をトンネルに例えた人は素敵だと思う。
「暗黒時代」で、ごまかそうとしてたんだな
eスポーツ界で名を上げるため、35歳にして会社を辞め、3ヶ月が過ぎて思ったこと。
「暗黒時代の中で、僕は想像以上に腐っていた」ということだ。
少し具体的に言うと、指示待ちの負け犬根性が染みついているあの感じ。
裁量が少ないのが嫌で辞めたのに、裁量があっても変わらないじゃないか。
ああ、「この程度」になっている自分を隠したくて、過去に「暗黒時代」って名前をつけて、ごまかそうとしてたんだな。
そんな浅ましさを嫌というほど感じた3ヶ月だった。
トンネルを抜けると、巌窟王は子どもだった。
さて、これからどうすべきか
まあ、過去を嘆くのはもうよろしい。
誰かが言ったように、人生では今が一番若い。
これから腐った自分を叩き直せばいいだけのことだ。
それじゃ、何ができるだろうか。
「復讐」ではなく「貢献」する巌窟王になる
物語の巌窟王は、復讐に燃えていた。
だが、僕は復讐なんてするつもりはない。自滅だから当然だね。
そうではなく、僕が目指すのはeスポーツに「貢献」する巌窟王だ。
これだけだと何なので、もう少し具体的に書く。
「僕の周りに経済を発生させる」こと
eスポーツ界に貢献するためには、僕の周りに経済を発生させなければならない。
具体的に言うと、スポンサーが僕にお金を出したり、僕のファンが広告付きのブログや動画を見てくれるとか、他にもいろいろあるがまあそういうことだ。
そんなことにも気づかずに、3ヶ月もの間金太郎飴のような文章ばかり吐き出してちゃ、何も起こりませんわな。
結局のところ、「僕に何ができる?」を考え続けること。
それが獄中生活のごとき暗黒時代に対する唯一の答えなんじゃないかな。
もちろん、eスポーツ界の流れの速さは僕ののろい考えを待ってくれやしないから、走りながら考えないとね。
「eスポーツで飯が食いたい」という考えについて
最後に、自分自身に向けて、「eスポーツで飯が食いたい」という考えについて一言物申しておく。
「お前が食いたいと思っても、eスポーツはお前を食わせたくないんだよ」
お金を払わずにご飯だけ食べて、無実で済むわけがない。
お金の代わりに何かをeスポーツ界に与えなければ、お前に食わせるタンメンはねえ。
できることを片っ端から書き出して、かつその価値をみんなに知らしめていく!
それがお前にできる唯一のことだ。
卑劣な男たちに引導を渡すな、素晴らしいみんなに笑顔を渡せ!!