ある日、高校生のときと比べて、自分は変わったなと思いました。
悪い変化ばかりではありませんが、あの頃のほうがもっと「ギラギラ」してたなと。
そのときに比べると、小さくまとまってしまったのかなあと思ったり思わなかったり。
そんな徒然なる思いを、月の満ち欠けに例えて書いてみました。
皆さん一人一人がそれぞれの解釈で読んでいただければと思います。
昔と変わってしまった自分がいた
もうすぐ36歳。
ふとしたときに、18歳のころの自分を思い出す。
あらぬ妄想に、満ち溢れていた。
欲しいものすべて、手に入れるつもりでいた。
「いつから、こんなつまらない人間になった?」
誰も答えてくれはしない。
ただ、起こるすべての悲劇を「こんなものだろう」と諦め、闇を輝きの中へ押し込めていた。
そして、何もなくなった。
18歳の自分は半月
18歳の自分は半月だった。
少しずつ満ちていく途中の月だと思っていた。
やがて満月になれると、信じて疑いもしなかった。
まだ見ぬ世界の半分を、何も知らない子どもの目で見ていた。
自分の中の輝きに、目を向けようともしないで。
36歳の自分は新月
やがて、36歳の自分は新月になった。
何者にもなれなかった自分。
闇夜に隠れても、月はそこにある。
なだめすかすように、そう言い聞かせていた。
月が見えなくても、同じように流れる街で。
もう一度、満月になりたくて
また、やり直せる日が来るだろうか。
それは誰にもわからない。
世界で一番暗い夜に、先のことは見えない。
けれど。
もう一度、満月になりたくて、夜空を見上げる。
見失った光を、星の隙間に探す。
まだ、道半ばにすぎない。
太陽が当たるその日まで、人知れず回り続ける。