eスポーツ・ゲーム

ハースストーンコミュニティの未来は、コミュニティ自身が決める。

ありがたいことに、前回の記事(※)について非常に多くの反響をいただいた。

※前回のあらすじ:ハースストーンというデジタルカードゲームでは、日本勢が2年連続で世界チャンピオンになっており、かつコミュニティの雰囲気も温かい。一方で、「日本じゃ流行らない」という意識がコミュニティ内にあると以前から感じており、それについて個人的に思うことを書かせていただいた。

そういった反響を受け、改めてコミュニティが直面している状況について考えた。

その過程で、「コミュニティ自身が今の状況を引き寄せているのではないか?」という思いが浮かんできた。

ならば、今を知るしかない。

今は未来につながるから、今が分かれば未来も分かる。

というわけで、日本ハースストーンコミュニティの今の特徴について考えることにした。

特徴1:自己評価が控えめ

まずは客観的な基準の話をしよう。

ハースストーンは世界eスポーツランキングのTier表常連である。

最新である2021年7~9月期のランキングではTier3であるが、反射神経を使用しない数少ないタイトルであり、他タイトルと異なる層にアプローチできる強みがある。

ソース:THE ESPORTS OBSERVER公式サイト(英語)

また、2022年開催のアジア競技大会というスポーツ大会で、初めて正式種目として実施されるeスポーツの中の一つにハースストーンが選ばれている。

日本のハースストーンプレイヤーが金メダリストになる可能性も十分にあるのだ。

ソース:JeSU公式ページ

さらに、日本最大級のeスポーツ施設「REDEE」でもプレー可能なタイトルになっている。

デジタルカードゲームからは唯一の選出だ。以下は現地で撮影した証拠画像である。

eスポーツ自体がこの先どうなっていくかは分からないが、少なくともその中では「まともなゲームタイトル」であることに異論はないだろう。

そんなゲームタイトルで、日本が名実ともにトップにいる。これは大いに誇るべきことだ。

にもかかわらず、国内コミュニティならびにメンバーがその実績に見合う自己認識をしているかというと、その評価はかなり控えめであるように思われる。

他者に評価される以前に、自分のことを十分に評価していないのだ。

それでは他者の評価もついてこないのではないだろうか。

正直、いい意味でもう少し調子に乗っていいと思う。だって2人もチャンピオンを生んだ国なんだから。

「素晴らしいゲームをやっている」と思って動けば、素晴らしい人に会える可能性も自ずと高まってくるはずだ。

特徴2:過去の体験に強く影響されている

日本におけるハースストーンの展開は複雑な事情を抱えている。

大前提として、ハースストーンは海外のゲームである。そのため、発売元のアクティビジョン・ブリザードも日本を中心としてビジネスを考えているわけではない。営業面で後回しにされているのではとすら思うこともある。

競技的に見ても、一般的に国内eスポーツと海外のそれとでは状況が大きく異なり、海外での地位をそのまま国内で実感できるとは限らない。また販売面では国内の他ゲームとの競合に晒される。

こういった様々な要素が絡み合った結果、国内展開に立ち遅れが生じ、プレー人口の減少・伸び悩みに至ったという過去がある。だから、その過去をなかなか忘れられないというのも分かるし、僕自身もその辛さは痛いほど感じてきた。

ただ…ここで自分に問いたい。

いつまで過去にこだわっているんだ?

未来は変わり続けている。

もし2年前の今に戻って、「来年から2年連続で日本勢が世界チャンピオンになるぜ!」と言ったとしても、頭がおかしくなったと思われるだけだろう。

しかしそれは現実になった。未来はこの手で変えられる。

いつまでもこだわっていたら、過去と同じ未来しか来ないよ。

特徴3:内向きである

日本のハースストーンコミュニティは内向き気質であるように見える。

先に言っておくと、これは良いことでもある。

コミュニティのメンバーに対する思いやりは素晴らしいものがあり、それは今のメンバーをよく見ているからこそできることだと尊敬している。

また、競技プレイヤーの方々がコミュニティの仲間同士で団結し、ひたすらハースストーンのプレーに集中したことで、日本の技術レベルが飛躍的に向上した。

こういった内向き気質のプラス面が今のコミュニティにポジティブな影響を与えていることも事実だ。

この気質から離れることでコミュニティの良さが失われてしまうのでは、というジレンマもあるだろう。

それでも、もう少しだけでもコミュニティの「外」、つまりまだ見ぬメンバー候補や他のeスポーツ関係者に対しても意識を向けられないものか。

他のeスポーツ関係者?と思う人もいるかもしれないが、ハースストーン自体もeスポーツとしての展開をしている以上、無関係ではないはずだ。そこの関係性を無視することは得策でないように思われる。

やっぱり外も見ないと明るい未来がひらけてこないと思うのよ。

新しい風はいつだって外から来るものだから。

冬の寒さがこたえて戸締りしてたけど、そろそろ春風を待ってもいいんじゃないかな。

最後に

みんながコミュニティについてよく考えていることが伝わって本当にうれしかった。

だからこそ、前回の記事に対するアンサーソングとしてこの記事を書かせていただいた。

どこまで行ってもコミュニティは人が作るものであり、その人たちが歩いたところにしか道はできない。

だからこそ、どういう歩き方をすればより望んだ場所へ行けるのか、そんなことを考えながらせいいっぱい文字にしてきたつもりです。

最後まで読んでくださってありがとうございました。